- 2026年5月7日
♯3 こどものいびきが続いていて耳鼻科に行ったのですが、様子を見ましょうと言われました。ただいびきが強く呼吸も止まっている感じがします。本当にそのままでも良いのでしょうか?
こどものいびきで悩まれている保護者の方は多くいらっしゃいます。
耳鼻咽喉科や小児科を受診して『様子を見ましょう』と言われることもあるかもしれません。
実際に、様子を見ているうちにいびきが改善するケースもあります。しかし一方で、改善しない、あるいは悪化してしまうケースもあります。
こどものいびきの原因として多いのは、
・アデノイド肥大
・扁桃肥大
ですが、それ以外にも
・アレルギー性鼻炎
・副鼻腔炎
などが影響していることもあります。
そのためアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎がよくなればいびきも落ち着く方がいますが、
もともとアデノイド肥大、扁桃肥大が強い場合には、
様子を見ていてもいびきが改善しない、いびきが残るということになります。
当院では、まず以下のような点を確認します。
・いびきがいつ頃からあるのか
・季節や風邪症状によって変動があるのか
そしていびき、睡眠時無呼吸が成長や発達に影響していないかをみるために、
・体重の増えが悪い
・食事のスピードが遅い
・身長の伸びが悪い
などもあわせて確認します。
そのうえで、滲出性中耳炎、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、アデノイド肥大、扁桃肥大、喉頭疾患の確認をするために
・耳・鼻・のど の診察
・内視鏡検査
・副鼻腔CT
・アレルギー検査(*ドロップスクリーン検査含む)
・睡眠検査
などを行います(年齢や、他院での検査結果に応じて検査を行います)。
*ドロップスクリーン検査とは、指先から1滴の血液で行えるアレルギー検査で、低年齢のお子さんでも行いやすい検査です。およそ40種類の項目を調べることができます。
最終的には紹介のうえでアデノイド切除術・口蓋扁桃摘出術を行うこともありますが、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎を適切に診断、治療をすることによりいびきが改善し、手術を回避できることも多くあります。
いびきが続く、特に重症の睡眠時無呼吸が長期間続いた場合の問題点として、
・身長の伸びが悪くなる
・口呼吸が常態化する
・あごが小さくなる
・発達(行動、感情の制御、学業成績など)に影響する
などがあります。
アデノイド肥大、扁桃肥大は10歳以降には体の成長に伴って相対的に縮小しますが、それまでに出現した低身長、口呼吸、あごの狭小化、発達などはおとなになってもその影響が残ることが多いとされています。
そのためいびきがおよそ3ヵ月以上続く場合には早い段階で医療機関に受診し、適切な診断、治療を受けることがこどもの成長や発達によりよい効果をもたらすものと考えます。
こどものいびきで悩まれている保護者の方は、こどものいびき、睡眠時無呼吸の適切な診断、治療が可能な耳鼻咽喉科での診療をお勧めします。
山口宗太