• 2026年10月28日

◇ 日本口腔・咽頭科学会に参加いたしました。

先日、第39回日本口腔・咽頭科学会に参加いたしました。

この学会は扱う範囲が広く、口腔や咽頭の病気を中心に、“のど”や“くび”の腫瘍やがん(頭頸部腫瘍)、扁桃疾患、唾液腺疾患、IgG4関連疾患、味覚障害、嚥下障害、上咽頭擦過療法、睡眠時無呼吸など多岐にわたります。

今回さまざまな分野の講演、発表を聴講することができ、有意義な時間を過ごすことができました。

・頭頸部腫瘍、頭頸部がんの分野はここ数年をみても日進月歩で進化しています。

  ・手術術式の進歩

  ・ロボット手術も含めた支援機器の普及

  ・分子標的薬や化学療法薬の開発

  ・以前から行われている放射線治療に加えて重粒子線治療の普及

など、以前に比べて治療の選択肢が増え、安全に手術が行えるようになってきています。

今回の講演や発表を聴講し、頭頸部腫瘍、頭頸部がんの治療が低侵襲かつ機能温存が重視される時代になってきていることを再確認することができました。

・今回の学会では頭頸部腫瘍を専門にされている大会長の手術動画を供覧しながら、どのような考えで手術を行っているか、手技はもちろんのこと、手術全体のマネージメントにも言及されており、大変勉強になりました。

・そして耳下腺腫瘍の手術を経験した方のトークショーも開催され、患者さんは医師の一言でその後の人生が変わる可能性があることを実感いたしました。

・扁桃摘出術は耳鼻咽喉科の基本的な手術の一つですが、最近はさまざまなデバイスが開発され、扁桃摘出術に特化した器具も開発されています。この手術は術後出血のリスクをいかに軽減するか、が重要になるのですが、今回の学会ではデバイスの使用方法、手術術式の工夫、周術期の管理などについて聴くことができました。基本的な手術についてもよりよい治療ができるよう、創意工夫していることを学ぶことができました。

・学会に続いて行われた第14回Sleep Surgery研究会にも参加いたしました。いびきや睡眠時無呼吸の治療に手術療法がありますが、その手術の多くは上気道を扱う耳鼻咽喉科医が担っています。この研究会では前身の研究会も含めて睡眠に興味がある、専門にしている耳鼻咽喉科医が集まって、睡眠や睡眠時無呼吸に関わる事柄をさまざまな角度から講演やディスカッションを行っています。

舌下神経刺激装置、内視鏡下スリープ状胃形成術についての講演もあり、今後睡眠外科の分野が広く社会に認知されることで患者さんの治療の選択肢が広がるのではないかと感じます。

肥満症治療薬についての講演もありました。薬剤によっては閉塞性睡眠時無呼吸にも保険適応が拡大されております。肥満症治療薬についてはさまざま議論がありますが、適正使用、副作用など実際の処方、運用について確認することができました。

今回参加した学会、研究会で多くのことを学ぶことができました。今回学んだことを日々の診療に生かしていきたいと思います。

山口宗太

山口耳鼻咽喉科こどもとおとなのいびきクリニック 042-439-3870 ホームページ